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  潮来の家

  建築場所:茨城県潮来市
  設計監理:RAI一級建築士事務所 渡会 剛
  主要用途:専用住宅
  主体構造:木造在来工法
  階  数:平家建て
  延床面積:126.69㎡(38.32坪)
  建築面積:126.69㎡(38.32坪)

 本計画地には元々築年数が100年以上の古民家が建っていた。現地調査の段階では既に増築やリフォームを数回繰り返されていたが、半世紀ほど前には土間の台所やかまど、離れに厠や五右衛門風呂などがあったとの事。

残念ながら東日本大震災では建物に大きなダメージを受け、害虫被害も見受けられていたことから今回建替える事とした。

計画当初から大黒柱をはじめ、なるべく古材を再利用する方向で検討していたが、解体が始まった際に確認したところ想像以上に虫食いが酷く、利用できる部分は室内に露出していた部材のみ。結果として使えそうな部分から厳選して再利用する事となった。

屋根はシンプルな切妻とし、外壁や軒天には日本で古くから利用されてきた杉板を採用。経年変化による表情の変化を楽しめるようにした。玄関土間は元々の住まいにあったとされた土間をイメージして広くし、床を墨モルタルで仕上げた。LDK空間には再利用した古材や組子細工が存在感を示している。組子細工は後に黄綬褒章を頂く事になった当時と同じ建具職人の手により新しく生まれ変わらせる事が出来た。

「潮来の家」は以前の建物の存在や歴史を受け継いでいく。そして高気密高断熱住宅として生まれ変わったこの家は、家族が家の中心に自然と集まる空間とし、快適な生活とともに次世代に継承していける住まいとなった。


















  

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